そもそも画像の投稿だけで何ができるのか?!どのような画像を投稿をすればいいのか、どのような投稿プランがいいのか、試行錯誤されているSNS担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、企業がどのようにInstagramを活用しているのか、画像や動画の投稿だけではない企業アカウントの事例をご紹介します。
Instagramの国内ユーザー数の伸長
2010年にサービスを開始し、2014年に日本語サービスを開始してから国内におけるアクティブユーザー数は伸び続けており、2015年6月810万人であったユーザー数が、2017年10月には2,000万人を突破しています。
正確な数字は公表されていませんが、2023年11月開催の「Meta Marketing Summit Japan 2023」において、日本法人代表の味澤氏が、国内ユーザー数が2019年に発表された3,300万の2倍に達したと発表しました。このことから、約6,600万のユーザー数が推定されます。
>>参考: 2023年11月に行われた「Meta Marketing Summit Japan 2023」

また、先進国ではSNSの登録ユーザーが伸び悩む中、Instagramは2017年9月には世界での日間アクティブユーザーが5億人となり、2022年第3四半期決算発表会では、Instagramの月間アクティブユーザー数が20億人を超えたと公表しています。
>>参考:Meta – Financials
「Third Quarter 2022 Results Conference Call(2022年第3四半期決算発表会)」
ビジュアル・コミュニケーションによる交流。
画像による情報共有はコミュニケーションのハードルが低いため、特に日本国内では女性のライフログとなり「インスタ映え」を狙ったアングルでの画像や動画が投稿されています。
個人の利用者が増加しているのはもちろんのこと、Instagramを活用しユーザーとのコミュニケーションに結び付けている企業アカウントも多くなってきました。
そこで今回は、企業がどのようにInstagramを活用しているのか事例をご紹介します。
Instagram(インスタグラム)の特徴
改めてInstagramのプラットフォームとしての特徴を確認しましょう。
- 実名制である必要がないため、一般ユーザーは気軽にスタートできる。
- 20代30代を中心とした女性のライフイベント共有の場となっている。最近では40代の女性ユーザー主婦層も増えている。
- 写真や動画で視覚的にアピールすることができる。
- ライブ配信にはフォロワーからのメッセージが表示され、コミュニケーション型のライブイベントが企画できる。
- #(ハッシュタグ)検索でフォロワー以外のユーザーとも接触でき、#(ハッシュタグ)次第で潜在顧客と繋がるチャンスを得られる。
実際に企業アカウントが、どのようにInstagramを活用しているのか事例をみて参りましょう。
アクティブサポート:CS対応するアカウント
事例1:青山フラワーマーケット
>>参考: @aoyamaflowermarket
青山フラワーマーケットの公式Instagramアカウントです。
こちらのアカウントでは、季節やイベントに合わせたフラワーアレンジメントの写真やおすすめの花の写真を投稿しています。 公式アカウントを開設するプラットフォームとして、まさに商材の良さを活かすことができるのがInstagramだったといえます。
ウォール表示した際に花の写真集となるため、ターゲット層へのアプローチは格別です。

商材の質問へ対応
注目点は、CS的窓口としても運用しているところです。ユーザーからの質問や好意的なコメントに対してきちんと返信対応しており、ユーザーはInstagramの公式アカウントを通して疑問点を解消できることで、より商品に興味を深めることができます。
問合せの内容は、花の品種や、投稿画像のブーケを販売している店舗の場所など様々ではありますが、Instagramでも購買に繋がる顧客対応をしっかりと行なっている点は参考したいところです。

「Instagramショッピング」でECサイトとの連動
事例2:ZOZOTOWN
>>参考: @zozotown_official ※現在、こちらのアカウントは削除されています。
ZOZOTOWNの公式Instagramアカウントです。
こちらのInstagramアカウントでは、服やシューズ、スマホケースといった小物に至るまで、あらゆる身の回りの衣類、生活雑貨を網羅し紹介投稿しています。 ECサイトというイメージより、ファッション誌をイメージさせる運用がされています。

自社ECサイトへリンク誘導
投稿には商品購買へ繋がるように、「Instagramショッピング」を活用し画像をタップすると商品名と商品価格が吹き出しで表示されるように設定し、自社ECサイトへリンク誘導できるようになっています。
ユーザーが興味をもった時点でECサイトへの流入へ繋がる仕組みは、購入へのサポートとなります。SNSで発生した新たなカスタマージャーニーの一つです。

>>参考:Instagramヘルプセンター
「Instagramでビジネスの製品を購入してもらえるようにするにはどうすればよいですか。」
UGC:指定#ハッシュタグをテーマにした写真を募集
事例3:H.I.S. japan
>>参考: @his_japan
H.I.S. japan(エイチ・アイ・エス)の公式Instagramアカウントです。
こちらのアカウントでは旅行好きの一般ユーザーから、指定した#ハッシュタグのテーマに関連する写真を募集し、選抜してシェアする運用をシリーズ化しています。

旅行先の写真で醸成するコミュニティ
こちらは「#ヤケイのセカイ2018」で募集した中から選抜された投稿です。
注目点は、公式アカウントに選ばれることを楽しみにしているファンとの関係を確立している点です。決して賞品があるキャンペーンではなくても、旅行に行ったユーザーだからこそ旅で撮ったベストショットを共有したいという思いをベースに、コミュニティ空間をInstagramで実現しています。
ファンが気軽に参加でき、上質な写真を共有してもらえることはInstagramでは特に有益で、アカウントのブランディングに繋がっている好例と言えるでしょう。

UGC:ファンの投稿で成り立つコーディネートカタログ
事例4:UNIQLO ginza
>>参考: @uniqlo_ginza ※現在、こちらのアカウントは削除されています。
ユニクロ銀座店の公式Instagramアカウントです。
ユニクロでは公式アカウントとは別に、グローバル旗艦店「ユニクロ銀座店」に特化した公式アカウントをInstagramで運用しています。 店舗紹介の投稿はわずかで、ファッション誌をイメージさせる投稿内容は、Instagramユーザーを理解している運用方針を感じさせられます。

#ハッシュタグを活用した商品紹介
商品の拡散に繋がるよう、公式アカウントでは各商品に#(ハッシュタグ)を指定しています。
例えばシャツのコーディネートでは「#ユニシャツ」といれて投稿された中から、ユニクロが選定し紹介しており、商材のファンがこぞってコーディネート投稿に、そのハッシュタグを加えます。
一般ユーザーも自身の投稿が公式アカウントに紹介されることにより、ユニクロのファンになり、さらに他のファンと繋がることができる、コミュニティが形成されています。
また、コーディネートが多く集まることから、アカウント自体がコーディネートカタログ化され、フォロワーが繰返し閲覧をしていることから、コンテンツとしても成長を遂げている事例です。

まとめ:Instagram運用は、ひと工夫でコミュニティが生まれる。
SNSは売上などのコンバージョンに直結しないものの、一方でプライベート領域でファンとの接点を持つことで、カスタマージャーニーを後押しすることができるという特徴があります。
今回紹介した事例は、企業アカウントが高いレベルの写真(クリエイティブ)を大量に準備しなくても、ユーザーの投稿を紹介することで運用が成り立つということを教えてくれました。またユーザーの承認欲求を公式アカウントが満たすことで、より商材のファンになる流れは、InstagramだけでなくSNS全般の運用で重要なポイントと言えるでしょう。
今回紹介した企業アカウントの運用事例で得られたヒントは、Instagram運用は画像だけでなく、ひと工夫することでアカウント独自のコミュニティを形成できることが分かりました。 是非、Instagram運用を集客の一手として、またユーザーコミュニケーションの窓口として取り入れてみてはいかがでしょうか。
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