SNSマーケティングにUGCを活用する企業アカウントが増えているため、どのような効果や活用方法があるのかお問い合わせをいただくことがあります。そこで今回は、UGCについての意味や活用事例をご紹介いたします。
UGCとは「ユーザ生成コンテンツ」
UGCとは「User Generated Contents」の略
ユーザーによって作成されたコンテンツのことで、 SNSだけでなくネット上の投稿された写真、動画やクチコミサイトのレビュー、そして新聞などへの投書なども含まれます。
そのため、インターネット上のブログや、掲示板へのクチコミ投稿、商材からインスピレーションを得て投稿されたイラストや画像なども、ユーザーによって生成されたコンテツなのでUGCに含まれます。

UGCとCGMの違い
UGCとCGMのワードが混在しているため違いについて確認しましょう。
CGMとは「 Consumer Generated Media 」
ユーザーが作成したコンテンツを投稿する場所である「プラットフォーム」を指します。クチコミサイトや掲示板など、ユーザー(消費者)が作成したコンテンツによって成り立っているメディアです。
例えば、TwitterなどのSNS、ニコニコ動画、Yahoo知恵袋、価格コム、クックパッドなどが挙げられます。

UGCにはユーザーが「閲覧者」から「作成者」になる循環が生まれる。
UGCによってネット上で何が起きるかというと、ユーザーによって生成されたコンテンツ(UGC)を閲覧した他のユーザーが、その商材について興味を持ち、さらには商材を購入し体験したことをSNSで投稿しコンテンツ(UGC)作成者になるというUGCサークルが生まれています。

ユーザーが重視している他者の「クチコミ」
商品を購入する際、ユーザーは価格や機能、安全性など、いろいろな視点から調べると思います。その中の検討要因の一つに「クチコミ」があると思います。
SNSでは一般ユーザーの本音やクチコミが手軽に検索できるため、調査・比較する際にSNSを活用するユーザーが増えてきています。
消費者庁による消費者意識基本調査(令和5年11月調査)によると、商品やサービスについての情報源として重要視しているのは、「家族・友人・知人」の36.1%が最も高く、「インターネットと記事やブログ」が29.9%、次いで「テレビ・ラジオ」が27.2%でした。SNSは8位で18.9%でした。

>>参考:消費者庁
消費者意識基本調査 (令和5年11月調査)
ここからは、UGCを活用している企業公式アカウントの運用を見てまりましょう。
企業アカウントのUGC活用事例
UGC事例(1)Webサイトに流用
>>参考:
iwakiオンラインショップ
Instagram公式アカウント_iwaki 耐熱ガラス【公式】(@iwaki_marche)
AGCテクノグラス株式会社の耐熱性ガラスをメインとした料理用品ブランドのiwakiのオンラインショップサイトです。
ハッシュタグ「#iwakiのある暮らし」を入れてInstagramに投稿した一般ユーザーの投稿を、Webサイトに掲載し紹介しています。Webサイトに掲載されることで一般ユーザーにとっては高揚感がありファン化が進むUGC施策です。
またInstagram公式アカウント(@iwaki_marche)では、耐熱ガラスの器を使った盛り付けなどの画像での投稿がされており、一般ユーザーの投稿(UGC)をリポストすることも運用に加えています。

UGC事例(2)キャンペーン
>>参考: Twitter公式アカウント_【公式】カゴメ(@KAGOME_JP)
食料品メーカー、カゴメ株式会社の公式Twitterアカウントです。
2022年7月からUGCキャンペーンを開催しています。このキャンペーンの参加条件の一つとして、ピザトーストのデコレーションした画像で投稿することが必須項目となっています。ハッシュタグ「#デコピザアート展覧会」をタップし検索すると、たくさんのかわいらしいピザトーストが表示されます。
SNSキャンペーンを実施するのであれば、ファンとの交流を深め、少しでも確度の高いユーザーと繋がりたいところです。むずかしいテーマでは参加しづらいため、夏休みシーズンに手軽に作ることのできるピザトーストというのは良いお題(参加条件)だったと思います。

UGC事例(3)コンテンツ強化
>>参考: Twitter公式アカウント_えのでん【江ノ電公式】(@Enoden_OFFICIAL)
通称「江ノ電」こと神奈川県藤沢市の江ノ島電鉄株式会社の公式Twitterアカウントです。
毎年9月1日に開業記念日に、ハッシュタグ「#江ノ電の日」や「#江ノ電」を入れた投稿が地元ユーザーや江ノ電ファンから投稿されます。大きなプロモーションではないのですが、江ノ電ユーザーやファンなら知っている記念日に湘南の海をバックに走る電車やノスタルジックな写真が投稿されています。公式アカウントは一般ユーザーからの投稿(UGC)をリツイートしてタイムラインに投稿しているので、他のユーザーも投稿してみようと思う運用方法です。
Twitterで「#江ノ電」と検索すること、多くのベストショット画像付きの投稿が、公式アカウントの投稿数を超えるためコンテンツ強化になっていることが分かります。

SNSにおけるUGCのメリット
マス広告に並ぶ新たなコンテンツマーケティング
長年においてテレビCMや新聞や雑誌などのマス広告によるマーケティングが主流とされていましたが、インターネットから始まりSNSも普及した現在では情報収集の多様化が進み、友人知人・家族からではないネット上の「クチコミ」が、商品やサービスのイメージすら左右するようになってきています。
ユーザー参加のコンテンツが増える
多くの一般ユーザーが商材の写真をSNS上に投稿することで、そのSNS上での検索対象が増え今までリーチできなかったユーザーに認知されるチャンスが増えることになります。
多様なクチコミ
UGCの中には商材の新しい発見や利用方法など、自社では気が付かなった観点での投稿もされることがあります。
< クチコミの傾向 >
・その商品の感想
・実際に利用した画像
・購入方法
・企業が紹介していない利用方法
など
まとめ:UGCを活用してブランディング強化
今回は、UGCに関する基本的な説明と、企業アカウントのUGC活用事例の紹介をさせていただきました。 企業アカウントであるからこそ一般ユーザーの投稿を活かすことでファンとの関係強化に繋がるチャンスになることが見えて来たと思います。
- 一般ユーザーの投稿が公式アカウントに採用されていることが分かると他ユーザーも投稿してみようと思ってもらえる。
- SNSキャンペーンの参加条件のお題に使える。
- UGC投稿時に付けてもらうハッシュタグを提示する。
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