Instagramを活用した情報発信は、多くの企業にとって欠かせない取り組みになっています。しかし、表示される画面やエリアによって投稿形式や名称が様々で、戸惑う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、まず「フィード」とは何を指すのかを確認し、あわせて基本的な投稿機能と注意点をまとめました。

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そもそもInstagramの「フィード」とは?
「フィード」とは、Instagramのアプリを開いたときに最初に表示される、いわゆるタイムライン(ホーム画面)のことを指します。
ここには、主にフォローしているユーザーの投稿や、Instagram側がおすすめする投稿が縦にスクロールする形で表示されます。
フィードには静止画や複数画像(カルーセル投稿)だけでなく、リール(動画)も表示されます。
また、画面上部のストーリーズトレイ(※)には「ストーリーズ」を投稿しているユーザーのアイコンが並び、タップすることで閲覧できます。
(※)ストーリーズが表示されるエリアは「ストーリーズトレイ」または「ストーリーズバー」と呼ばれています。

「フィード投稿」とは
このホーム画面のタイムラインである「フィード」エリアに流れる一般的な投稿を総称して「フィード投稿」と呼び、Instagramの基本となる投稿を指しています。
「カルーセル投稿」とは
複数画像・動画を使ったフィード投稿のこと。
カルーセル投稿とは、複数の画像や動画を1回の投稿にまとめ、横にスワイプして順番に閲覧できる形式のフィード投稿の一つです。
名前の由来は、遊園地のメリーゴーランド(英語で carousel「カルーセル」)のように、コンテンツが横にスライドして表示される仕組みから来ています。
この投稿形式は、複数の情報をまとめて伝えたいときや、ストーリー仕立てで内容を展開したいときに特に有効です。スワイプの順番に沿って情報を整理することで、最後まで投稿を読んでもらいやすくなり、ブランドや商品の魅力をより効果的に伝えることができます。
動画1点のみで投稿しようとすると「リール」投稿として扱われる。
複数の画像や動画を組み合わせた場合はカルーセル投稿になりますが、動画1点だけを選択すると自動的にリールとして認識され、自社アカウント内でも「フィード」ではなく「リール」タブ(動画掲載画面)に表示されます。意図せずリール扱いになってしまうケースもあるため注意が必要です。
参考事例:タイガー魔法瓶公式-商品ラインナップの紹介投稿をカルーセル投稿で紹介
>>参考: タイガー魔法瓶公式(@tiger_pr_jpn)2025年8月25日投稿
タイガー魔法瓶株式会社の公式Instagramでは、リールやフィード投稿を活用して商品をわかりやすく紹介しています。参考にしたいのは、単なる商品紹介にとどまらず、日常生活での利用シーンがイメージできる投稿を丁寧に展開している点です。
参考のカルーセル投稿では、1枚目に分かりやすいキャッチコピーを配置し、2枚目以降で実際のユーザーの声や使用シーンを伝える構成になっています。水筒(ステンレスボトル)にさまざまな飲み物を入れる様子が伝わるだけでなく、「炭酸水も入れられる商品がある」という新しい発見もユーザーに届けています。
投稿全体を通して、商品の特徴や使い方が自然に伝わるだけでなく、見ていて楽しい・試してみたくなる工夫が随所に感じられるカルーセル投稿です。
おさえておきたいフィード投稿の基本ポイント
ここからは、詳細な投稿方法は省略しますが、Instagramのフィード投稿の基本を整理して解説します。
キャプションについて
投稿の画像や動画に対して説明文を付ける意味で「キャプション」と言われていますが、 これはInstagramでの投稿文のことです。
キャプションには、1投稿につき最大 2,200文字まで入力可能ですが、Instagramでは最初の 1〜2行だけ表示され、「続きを読む」で折りたたまれてしまいます。
冒頭部分で伝えたい内容を簡潔にまとめるなど、印象に残るキャプション作りが重要となります。
Instagramでは、キャプションにWebサイトのURLを記載してもクリック可能なリンクにはなりません。外部ページへ遷移できるのは、プロフィール欄に設定したリンクのみです。
そのため、商品紹介サイトやキャンペーンサイトなどへ誘導したい場合は、キャプション内で「詳しくはプロフィールのリンクからご覧ください」などと案内を添える必要があります。
また、キャプション内にURLを加えることでWebサイトの認知につながる面もあるため、リンク不可であることを理解した上で記載するケースもあります。いずれにせよ、どの導線で遷移してもらうのかを設計することが成果を大きく左右します。
投稿後であってもキャプションの修正・追記ができるため、誤字の訂正や情報補足にも対応できます。ただし、編集履歴はユーザー側から確認できないため、内容を更新した場合はひと言添えるなどの配慮があると誠実です。
ハッシュタグ
検索の一手となるため、投稿のリーチを広げるためにキャプション内に挿入しましょう。
最大30個のハッシュタグを挿入することが可能ですが、適切な目安は3〜5個程度とInstagram社からクリエーター向けの公式アカウントで発表されています。
社名や商品名などをベースにし、ターゲットに届きやすいものを選ぶと良いでしょう。
>>参考: creators(Instagram’s @Creators)/2021年9月28日投稿より

画像について
投稿する画像や動画はできるだけ推奨サイズに合わせると劣化されずにきれいに表示されます。
静止画の場合、基本のアスペクト比に対して最大幅1,080ピクセル以上が推奨されています。また最小幅320ピクセルなので画像を準備する際に注意が必要です。
上記を踏まえた静止画のピクセル推奨サイズ:
・正方形(1:1)→1080×1080px
・横長(1.91:1)→1080 × 1350 px
・縦長(4:5)→1080 × 1350 px
>>参考: Facebook広告ガイド ― Instagramフィードに配信する「認知度アップ」を目的とする画像広告の仕様
最大20枚までの画像や動画を1つの投稿にまとめられます。(カルーセル投稿)
Instagramでは、1回の投稿に最大20枚までの画像や動画をまとめて掲載できます。これが「カルーセル投稿」になります。
これは2024年8月のアップデートによって拡張された機能で、従来よりも多くのコンテンツを一度に共有できるようになりました。フィード上では「カルーセル投稿」に丸点のインジケーターが表示されるため、閲覧するユーザーも複数の画像や動画があることにすぐ気づきます。
>>参考: Instagram <X(旧 Twitter)@instagram>2024年8月9日投稿より
Now you can add up to 20 pics or videos to a photo dump ✨
— Instagram (@instagram) 2024年8月8日
That means more space to share your summer highlights 🏖️
一度投稿した画像や動画は、あとから追加や差し替えができません。
また、一部だけを削除することもできないため、差し替えや修正が必要になった場合は、投稿全体を削除して再投稿する必要があります。事前に構成や内容を十分に確認してから公開することが大切です。
位置情報
Instagramのフィード投稿には位置情報を付ける機能があり、アプリ内の位置情報検索の対象となります。
利用する場合は、投稿するスマートフォンの設定でInstagramアプリの位置情報サービスをオンにする必要があります。
参考事例:タイガー魔法瓶公式-商品ラインナップの紹介投稿をカルーセル投稿で紹介
>>参考: 東京タワー / Tokyo Tower (R)(@tokyotower_official)2025年9月13日投稿
東京都港区にあるランドマーク、東京タワーの公式Instagramアカウントでは、美しい写真を中心とした投稿が続けられています。季節ごとの話題に合わせたライトアップを活かした画像は、国内外のユーザーから多くのコメントを集めており、画像・動画に文字を載せずビジュアルの統一感で魅せる運用スタイルが特徴です。言語に依存せず世界のユーザーに届く点も参考になります。
また、投稿には「位置情報」が設定されており、気になったユーザーがタップするだけで地図を確認できるようになっています。国内外の訪問前・旅行前のリサーチ中のユーザーにもスムーズに情報を提供できる、有効な活用例といえます。
フィード投稿に位置情報を付けたくない場合、投稿の作成画面で「場所を追加」を何もせずにすすめ投稿することで回避できます。
投稿後に、位置情報を付けることができますので、必要に応じて活用することをおすすめします。
実店舗などへの訪問を伴うサービスや商品は、位置情報を付けて投稿することで利用する際の参考になり保存する可能性が高くなります。また、イベントなどの情報を発信する際には有効です。
音楽付き投稿
2022年11月にフィード投稿でも音楽を設定できるようになりました。当初は静止画像のみが対象でした。2024年10月からは複数画像・動画投稿のカルーセル投稿も音楽が使えるようになりました。
フィード投稿の作成画面で設定が可能です。投稿のコンテンツ感をアップし世界観を広げることができます。
>>参考: creators(Instagramクリエイター向け公式アカウント)
2022年11月11日投稿より
2024年10月18日より
アカウントの種類を「ビジネスアカウント」としている企業アカウントによっては、音楽ライブラリの利用が制限されるようですが、音楽を設定する画面「音楽ライブラリ」にリストアップされる音楽を利用するぶんには問題ありません。
Instagramの音楽を付けた投稿は、投稿後に楽曲の変更や、音楽だけ削除することができないため、投稿の際はご注意ください。
そのため、変更が必要な場合は、該当の投稿をいったん削除してから、新しいものを投稿することになります。
前述でも触れていますが、投稿のコンテンツ感をアップし世界観を広げることでより、ユーザーによる閲覧時間が伸びる可能性があります。
一方で、スマートフォンでInstagramを閲覧しているユーザーは無音で利用している場合も少なくないため、必ずしも音楽を加える必要はありません。

>>参考:
Instagramヘルプセンター ー Instagramで複数の写真を含む投稿に音楽を追加する
Instagramヘルプセンター ー Instagramのライセンス音楽ライブラリの利用
Instagramブログ ーInstagramのリール動画に音楽を追加する方法
アカウントの「タグ付け」
Instagramのフィード投稿では、画像や動画に他のアカウントを「タグ付け」することができます。タグ付けとは、投稿内容に関連するアカウントを紐づけて紹介する機能であり、コラボレーションやブランド認知の拡大に効果的です。
たとえば、自社の投稿で他社の商品を使用している場合に、その公式アカウントをタグ付けしておけば、閲覧ユーザーがワンタップで該当アカウントへアクセスできます。企業側にとっては、スムーズな導線設計や信頼性の向上につながる実用的な機能といえます。
参考事例:森永乳業レシピ-同社ブランドの紹介にタグ付けを活用
>>参考: 森永乳業レシピ(@morinagamilk_recipe)2025年10月3日投稿
乳製品メーカー・森永乳業の公式Instagramアカウントでは、レシピ紹介に特化した投稿が行われています。おいしそうな料理写真とともに、プロフィール欄に掲載しているWebサイトへ誘導し、詳細なレシピを閲覧できる導線が設けられています。
また、画像内に同社が製造・販売する商品ブランドのアカウントをタグ付けして紹介しており、ユーザーが自然な流れで関連ブランドを知るきっかけにもなっています。企業内での連携活用の好例といえます。
一投稿につき20個、タグ付けが可能です。また、非公開のアカウントはフォロワーではない場合はタグ付けできません。
投稿する画像や動画にタグ付けしたい場所も設定画面で調整できるので、閲覧するユーザーに分かりやすい所に設定することをおすすめします。
タグ付けされたアカウントには通知が届きます。
企業アカウントの運用では、個人ユーザーをタグ付けしたい場合や、他社の商品に関連した投稿に企業アカウントをタグ付けする場合は、DM(ダイレクトメール)などで連絡をとり承諾を得ることをおすすめします。
投稿した後にも編集画面でアカウントのタグ付けができ、既に設定したタグも削除できます。
フィード投稿の予約設定
Instagramのフィード投稿は、投稿を事前に設定して自動的に公開できる「予約投稿」機能があります。
あらかじめ時間を指定しておくことで、担当者の不在時や投稿が集中しやすい時間帯でも、計画的に情報を発信することが可能になります。特に複数アカウントを運用している場合や、キャンペーン施策を同時に展開する場合には欠かせない機能といえるでしょう。
自社アカウントをプロアカウントの「ビジネス」に設定することで、スマートフォンのInstagramアプリから投稿の予約が可能です。
>>参考: Instagramヘルプセンター ― Instagramでビジネスアカウントを設定する
Instagramのフィード投稿はPCからも「Meta Business Suite」を利用することで投稿の予約ができます。
「Meta Business Suite」はFacebook、Instagramなど、Metaグループの各アカウントのインサイトや広告運用などを管理できる無料のツールです。企業であれば公式アカウントを所有していると考えられるため、利用を視野に入れると良いでしょう。
まとめ:まずは基本のフィード投稿についておさえましょう。
SNS運用の現場では、さまざまな投稿形式や機能の用語が飛び交いますが、「フィード投稿」はタイムライン上に表示される基本の投稿形式であり、その中のひとつとして、複数の画像・動画をまとめて1回の投稿で掲載できる投稿形式が「カルーセル投稿」です。
まずはこの基本をおさえておくことが、Instagram運用を理解するうえでの第一歩になると思います。
Instagramのフィード投稿は、企業アカウント運用における基本の投稿形式です。
文字数・画像点数・タグ付け・位置情報など、細かな仕様や制約を理解しておくことで、伝えたい情報を最適な形で届けることが可能になります。どの機能が使えるのかを把握し、投稿目的にあわせて適切に活用していくことがポイントです。
本記事が、日々SNS運用に向き合うご担当者の皆さまの投稿づくりの一助になれば幸いです。
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