X(Twitter)企業アカウントのキャラクター設定のすすめ

タイトル画像:X(Twitter)企業アカウントのキャラクター設定のすすめ

Twitter運用の初期設計でライティングの「キャラクター設定」をしましょう。

SNS担当者がライティングに慣れていない場合、自社の「トンマナ」や「スタイル」と言われても、何を基盤に原稿を作成していいものか、途方に暮れることが多々あるようです。

弊社では公式企業アカウントの投稿文作成のためのに「キャラクター設定」をおすすめしています。
今回は、X(Twitter)運用でのキャラクター設定について、文章スタイルの策定方法と、企業のX(Twitter)アカウントの投稿事例を合わせてご紹介いたします。

公式マスコットキャラクター(ゆるキャラ)がある場合

すでに自社の商材にデザインされた公式のマスコットキャラクター(企業公式ゆるキャラ)がある場合は、そのTwitter企業アカウントでは、そのマスコットキャラクターを活かすことが出来ます。

そのキャラクターの使用が可能であるかを社内で承認を得てから、そのキャラクターの名前だけでなく、性格や出身地、バックグラウンドの確認もしましょう。それらのバックグラウンドを基本とした、文章スタイルが確立できます。
メリットとしては、一般ユーザーや商材のファンにとって親近感が持ちやすくなり、一方でSNS運用の担当者が変わったとしても、影響を受けない運用方法になります。

参考:森永乳業@もーりー

>>X(Twitter)アカウント:  @morinaga_milk_

乳製品メーカー、森永乳業の公式Twitterアカウントです。
製品ブランドごとにSNSを使い分けている企業ですが、こちらのTwitterアカウントは、森永乳業の広報的な運用をしており、各製品の紹介投稿などをしています。公式キャラクターの森の妖精「もーりー」が語りかける内容になっています。語尾に「モリ~」と話し言葉も徹底されています。

参考画像:森永乳業@もーりーのプロフィール画面と投稿

参考:ローソン

>>X(Twitter)アカウント:  @akiko_lawson
>>Webサイト:  あきこちゃんの相関図 

コンビニエンス・ストアチェーン、ローソンの公式Twitterアカウントです。
こちらのアカウントの公式キャラクター、ローソンクルーのあきこちゃんが、おすすめ商品やサービスの紹介投稿をしています。店員のあきこちゃんが、真面目に商品を紹介しつつも文末にスマイルの絵文字が施されており柔らかい文章スタイルです。

参考にしたい点は、キャラクターのペルソナ設定が秀逸で、家族の設定もあり、ローソン研究所で働くお兄さんも気に入っているという内容で、商品を紹介する投稿もされています。さらには、同グループであるナチュラルローソンのみさとちゃんの紹介もしています。

参考画像:ローソンの公式X(Twitter)アカウントのプロフィール画面と投稿より

マスコットキャラクターが無い場合:一人称となるペルソナの策定をしましょう。

通常は、企業がターゲットとなる消費者を想定する場合にペルソナ設定をしますが、自社に公式キャラクターない、また企画の予定が無い場合には、この場合は、SNSアカウントの第一人称になる人物像で簡単なペルソナ設定すると、文章スタイルの安定を図ることが出来ます。

企業アカウントであるため、基本的には会社員設定になりますが、所属部署を想定するだけでも営業担当者、開発者、販売担当者などがあり、架空の人物像が浮かび上がってきます。

下記のような簡単なペルソナの基本イメージで結構ですので想定することで、文章スタイルが見えてきます。

基本的なペルソナをイメージしよう。

趣味や、出身地などを想定すると、#今日は何の日や、季節ごとのイベントなどの文章が企画しやすいため、長期戦となるTwiter運用の助けとなる場合があります。

引用:TayoriBlog
 ビジネスにおける「ペルソナ」とは?設定に必要な要素や、注意点を紹介
ペルソナは元々、ユングの提唱した心理学用語です。仮面を意味する「Persona」からうまれた言葉で、人間の「外的側面」「内側に潜む自分」がペルソナだと定義されています。
マーケティング用語としては、商品やサービスを利用している典型的なユーザー像のことを意味します。

投稿文章スタイルを考えよう(トーン&マナーを決めましょう)

ペルソナを決定した場合は、さらに文章スタイルとなるトーン&マナー(以後、トンマナ)を策定しやすくなります。ペルソナ設定をしない場合でも、文章スタイルは下記の様な簡単なバックグラウンドを決定するだけで、文章のトンマナがイメージしやすくなります。

文章スタイルにキャラクターを設定することで複数名で運用したり、SNS運用の担当者が変わっても、アカウントの投稿スタイルがぶれることなく継続できるため、SNS運用にとても有効です。

引用:ferret Webマーケティング用語辞典   トンマナ
トンマナとは、「トーン&マナー」の略で、広告におけるデザインの一貫性を持たせることを指します。また、ブランドのイメージカラーとホームページのデザインカラーを合わせる必要があるなど、「トンマナ」は企業ブランディングにおいても重要です。

弊社が提案している企業アカウントのキャラクター分類

「中の人」運用の場合は、担当社員のキャラクターをふんだんに表現に取り入れることをおすすめしますが、それ以外の公式アカウントの場合は、下記図を参照しながら弊社では企業公式アカウントのキャラクターを策定します。

イメージ図:キャラクター設定のチャート

アディッシュプラスが提案する文章スタイルの基盤となる主なキャラクター項目
  • カスターサポート風
  • ビジネスカジュアル風
  • フレンドリー(仲間感覚)
  • 公式キャラクター(ゆるキャラ)

キャラクター設定例

例1)人物像を入社2年目の女性営業担当者とした場合
 →下記図の「ビジネスカジュアル」な文章スタイルで元気なイメージの文章で投稿する

例2)人物像を20年目のキャリアがあるホテルコンシェルジュとした場合
 →下記図の「カスタマーサポート」の文章スタイルにし、カッチリした文章にしつつ品や知性を見せるような文章で投稿する。

ここからは、企業アカウントの投稿スタイルを見ていきたいと思います。

キャラクター設定:カスタマーサポートタイプ

カッチリ、丁寧に、執事のように。

カッチリした固く、真面目なイメージでの投稿文スタイルです。フォロワーやコメントを投稿する一般ユーザーへの受け答えも丁寧で真面目な対応をイメージしています。

参考:東京ディズニーリゾートPR【公式】

>>X(Twitter)アカウント:  @TDR_PR
東京ディズニーリゾート、PRの公式Twitterアカウントです。
季節ごとのテーマに合わせた投稿や、アトラクションや施設の紹介、また施設内のグルメ情報を紹介しています。ツイートなどは、丁寧なガイドさんが説明しているイメージで投稿されています。

参考画像:東京ディズニーリゾートPR、公式X(Twitter)アカウント

参考:Y!mobileサポート

>>X(Twitter)アカウント:  @ymobile_Care
携帯電話キャリア企業、ワイモバイルの公式Twitterアカウントです。
料金の電話相談窓口の告知や、ソフトウェアの更新、コロナ禍における店舗窓口の営業時間について投稿されています。 こちらのアカウントは、サービスを利用しているユーザーからの問合せコメントに対応するため、複数体制で運用されています。まさしくカスタマーサポートとしての真面目で丁寧なイメージの文章スタイルで統一されています。

参考画像:Y!mobileサポートの公式X(Twitter)アカウント

キャラクター設定:ビジネスカジュアルタイプ 

基本はていねいな文章で、絵文字でカジュアル感を演出。

企業アカウントとして、丁寧語での文章を維持しつつ、時に砕けた表現を加えることで、かしこまったビジネスマンではなく、少しフレンドリー感のある文章スタイルとなります。 また、絵文字を加えることで、イメージを和らげる演出をすることもお勧めです。

参考:UCC上島珈琲

>>X(Twitter)アカウント:  @UCC_COFFEE
コーヒー飲料メーカー、UCC上島珈琲の公式Twitterアカウントです。
親しみがわく投稿ですが、丁寧語の文体で、一定の節度を感じる文章で運用されています。 絵文字を適度に利用し、「~ですよ」という様な語尾にし砕けた感じの文章を加えているなどの工夫をしています。

参考画像:UCC上島珈琲の公式X(Twitter)アカウント

参考:セブン‐イレブン・ジャパン

>>X(Twitter)アカウント:  @711SEJ
コンビニエンス・ストアチェーン、セブンイレブンの公式Twitterアカウントです。
一行目に投稿内容が分かるキャッチコピーを記載しカジュアル感を演出しています。 それ以外は丁寧語で統一され、多すぎず少な過ぎない量で絵文字を加えることで、ビジネスカジュアル風の文章スタイルとなっています。

参考画像:セブン‐イレブン・ジャパンの公式X(Twitter)アカウント

キャラクター設定:フレンドリータイプ

友人に話しかけるように、節度のある仲間感。

友達と会話をするようなイメージの文章スタイルです。商材のイメージがカジュアルの場合に、フォロワーや商材ファンとの関係に連帯感を醸成するタイプです。いやゆるタメ口ではなく、丁寧語を加えている企業アカウントが多いようです。

参考:Splatoon(スプラトゥーン)

>>X(Twitter)アカウント:  @SplatoonJP
ゲームメーカー任天堂のゲーム商品「Splatoon(スプラトゥーン)」の公式Twitterアカウントです。
対戦タイプのゲームで、チームマッチによる大会イベントが開催されるため、仲間感溢れる文章スタイルです。 「~するぞ」と呼びかけたり、「~お待ちいただきたい!」などの体言止めの文章で、体育会系なイメージを醸し出し、ゲームの世界観を踏襲した投稿が続けられています。

参考画像:Splatoon(スプラトゥーン)公式X(Twitter)アカウント

まとめ:長期継続を考えた運用スタイルの策定を。

企業アカウントの開設の際に、ヘッダー画像やプロフィール文の準備などにフォーカスされがちですが、長期運用を考えた文章のトンマナなどを策定することも重要だと思います。

サービスや商品にもよりますが、X(Twitter)は他SNSよりも日々のオーガニック投稿の件数も多くなるため、長期に渡る投稿プランが必要になるため、投稿ネタによっては文章スタイルがブレてしまうことがあります。

投稿文章の安定を図るためにも、アカウント開設時や、アカウント運用リニューアルの際に、ぜひ、アカウントの文章スタイルの基盤となるキャラクター設定をお勧めします。

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