【X:旧 Twitter 編】企業アカウント運用に欠かせない「認証バッジ」とは?基本から取得方法を解説

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X(旧Twitter)における「認証バッジ」の有無は、ユーザーからの信頼やアカウントのなりすまし対策に大きく関わる要素です。しかし、近年X(旧 Twitter)の運営体制や仕様が大きく変化するなかで、認証制度も複雑化し、「認証バッジの色が何を意味しているのか」「企業として、どのプランの認証バッジを取得すべきなのか」など、戸惑っている担当者の方も多いのではないでしょうか。

本ブログでは、X(旧 Twitter)における認証バッジの種類や仕組み、企業アカウントとしての取得方法や注意点について、最新情報をもとにわかりやすく解説します。

※なお、「認証バッジ」や「認証マーク」、「公式マーク」、「チェックマーク」など様々な呼称がありますが、本ブログでは「認証バッジ」に統一してご説明します。

X(旧 Twitter)の認証バッジとは

認証バッジとは、アカウント名の横に表示される、小さなチェックマークが付いたアイコンのことです。

このバッジは、そのアカウントが著名人、企業、国際的なブランド、各種団体などの「公式アカウント(本人)」であることを、X(旧 Twitter)が確認し認証したことを示します。

認証バッジが付与されることにより、なりすましアカウントやファンによる非公式アカウントとの識別が容易になります。また、アカウントの信頼性が視覚的に示されるため、ユーザーは安心してそのアカウントをフォローしやすくなるという利点があります。

なお、重要な注意点として、X(旧 Twitter)の認証バッジは、Xがそのアカウントをオススメすることを意味するものではありません。あくまで「アカウントの主体が本物である(本人確認済みである)」ことを示すためのものです。

参考画像:バイデン元大統領は青バッジ、スペースX社は金バッジ、ホワイトハウスはグレーバッジを取得している。

>>参考: 
 Joe Biden(@JoeBiden):バイデン元大統領は青バッジ
 SpaceX(@SpaceX):スペースX社は金バッジ
 The White House(@WhiteHouse):ホワイトハウス公式アカウントはグレーバッジ

改定が続いたX(旧Twitter)の認証バッジ(2022~2023年頃)

かつてのTwitterの認証バッジは、有名人や企業が申請し審査を経て認証される制度として運用されていました。しかし現在のXでは、有料プランへの加入が認証バッジ取得の前提条件となっており、制度が大きく変更されています。

なかなか取得できなかったTwitter当時の認証バッジ

以前の認証バッジは、青地に白のチェックマーク1種類のみで、費用はかからず誰でも無料で申請することができました。

ただし、非公開の独自ガイドラインに基づく審査のため、認証を受けるのは容易ではありませんでした。そのため、バッジの取得は企業アカウントにとって大きな出来事であり、取得時には喜びの投稿を行うケースも多く見られました。

>>参考:  東京ばな奈(@tokyobanana1991)2021年6月11日の投稿
東京土産として有名なお菓子「東京ばな奈」の公式X(旧 Twitter)アカウントも当時、認証バッジの取得を喜ぶ投稿を行っていました。投稿に添えられた画像は、認証バッジに注目が集まるようにマンガの劇画風にデザインされてユニークな演出が喜びを表しています。

参考画像:東京ばな奈(@tokyobanana1991)2021/6/11投稿より

認証バッジ制度の大きな転換:「Twitter Blue(現在:X Premium)」の導入

2022年10月27日イーロン・マスク氏がTwitter社を買収しCEOに就任

2022年、イーロン・マスク氏がX(旧 Twitter)のCEOに就任したことをきっかけに、認証バッジの制度が大きく変わりました。

従来の審査制だった認証バッジが、有料サブスクリプションサービス「Twitter Blue(現 X Premium)」に加入することで取得できる仕組みへと移行しました。

有料サブスクリプションサービス「Twitter Blue(現 X Premium)」への加入で、認証バッジを取得可能に。

もともと「Twitter Blue(現 X Premium)」は、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスの4カ国で試験的に導入され、投稿の編集機能など、便利な機能を提供する有料サービスとしてスタートしました(2021年6月提供開始)。

その後、2022年10月にイーロン・マスク氏がTwitter社を買収したことをきっかけに、同年11月から「Twitter Blue(現 X Premium)」がリニューアルされ、この有料サブスクリプションに加入することで青の認証バッジが付与される仕組みが導入され、大きな注目を集めました。

「Twitter Blue(現 X Premium)」が世界でサービス開始

日本では2023年1月にこのサービスがスタートし、同年3月には全世界で「Twitter Blue(現 X Premium)」が正式に提供開始されました。

しかしこの移行期には混乱も生じました。特に2023年春頃には、企業や団体の「本物の公式アカウント」に認証バッジが付いていない一方で、「Twitter Blue(現 X Premium)」に加入した個人や偽アカウントに認証バッジが表示されるといったケースが見られ、ユーザーや企業担当者の間で混乱が広がりました。

認証バッジの色分けの導入

イーロン・マスク氏が2022年11月にX(旧Twitter)のCEOに就任した直後、自身のアカウントで「認証バッジの色分けを導入する」と発表しました。

この方針に基づき、「Twitter Blue(現 X Premium)」とは別に、2023年3月には企業・団体向けの認証制度「Twitter Verified Organizations(現 Verified Organizations)」の受付も開始されました。

>>参考:  Elon Musk(@elonmusk)2022年11月25日の投稿

参考画像:Elon Musk(@elonmusk)2022年11月25日投稿

さらに2023年4月、マスク氏は、上段でもふれた旧来の審査制で付与されていた青い認証バッジを削除すると発表し、認証バッジ制度の大幅な見直しが明確になりました。

>>参考:  Elon Musk(@elonmusk)2023年4月12日の投稿

参考画像:Elon Musk(@elonmusk)2023年4月12日投稿

同月、X(旧Twitter)ジャパンの公式アカウントからも、「Twitter Verified Organizations(現 Verified Organizations)」に関する正式な案内が発信され、金色(ゴールド)バッジやグレーのバッジについては、新たに契約・申請が必要であることが説明されました。

>>参考:  Marketing JP(@MarketingJP)

参考画像:Marketing JP(@MarketingJP)

サービス名称「Twitter Blue」から「X Premium(X プレミアム)」へ変更

2023年8月に有料サブスクリプションサービス「Twitter Blue」は、2023年7月のブランド変更に伴い「 X Premium」へと名称が変更されました。また、この頃から「 X Premium」への加入が、青い認証バッジ取得の前提となりました。

>>参考:  Elon Musk(@elonmusk)2023年7月25日投稿
※イーロン・マスク氏はアカウント名を頻繁に変更しているため、画像内の表示と実際のアカウント名が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

参考画像:Elon Musk(@elonmusk)2023年7月25日投稿

現在では、Xの認証バッジは有料プランの加入を通じて取得するものであるという認識が、広く定着しました。

ここからは2つのサブスクリプションサービスについて説明します。

2つのサブスクリプションサービス「X Premium(X プレミアム)」と「Verified Organizations(認証済み組織)」の違い

X(旧 Twitter)には大きく分けて2つの有料サブスクリプションサービスがあります。取得する認証バッジによって申請するサービスが変わります。

「X Premium(X プレミアム)」について

上段でもふれましたが以前の「Twitter Blue」に相当するサービスで、2023年7月に名称が変更されて現在の「X Premium」となりました。

「X Premium」は、個人ユーザー向けの有料サブスクリプションサービスですが、企業アカウントも利用可能です。認証バッジ以外にも、月額料金を支払うことで、さまざまな機能強化が受けられます。

プランが3つあり、「ベーシック」「プレミアム」「Xプレミアム」となっており、当ブログでは詳細は省略しますが、3コースとも長文での投稿ができるようになったり、時間制限はあるものの投稿した文章を編集し直せるなど、利用できる機能が増えるメリットがあります。

「ベーシック」プランに関する注意点

「ベーシック」プランは、「X Premium」の中でも比較的安価で加入しやすいプランですが、認証バッジの付与対象外となっている点には注意が必要です。認証バッジの取得を目的としている場合は、「スタンダード」以上のプランを選ぶ必要があります。

一方で、「ベーシック」プランでも1投稿の文字数140文字を超える長文投稿(最大25,000文字)での投稿が可能になるなど、長文コンテンツの発信を主目的とする場合には十分な選択肢です。

>>参考:  X ヘルプセンター 「Xプレミアムについて」

「Verified Organizations(認証済み組織)」について

「Verified Organizations (認証済み組織)」は、企業や商品ブランド、団体向けの認証制度で、有料のサブスクリプションサービスです。

プランが「ベーシック(基礎レベル)」と「フルアクセス」の2つあり、当ブログでは詳細を省略しますが、認証バッジについては、金色(ゴールド)バッジが付与されます。「X Premium」の全機能が利用でき、サポートが受けられ、広告クレジットではX広告の費用を一時的に免除する特典などがあります。

また「フルアクセス」プランには「関連アカウント」機能があり、同グループ企業のアカウントなど紐づけできリーチを伸ばす対策ができるなど、さらなるプロモーションを計画している場合は選択する価値のあるプランです。

>>参考:  X ヘルプセンター 「認証済み組織」

ここからは、色別の認証バッジの違いについて解説します。

X(旧Twitter)の3色認証バッジ(公式マーク)について

X(旧 Twitter)の認証バッジは主に青、金、グレーの3色あります。
それぞれの色には対象アカウントの分類があり、契約するサービスも変わるため、一つずつ紹介します。

>>参考:  Xヘルプセンター「Xプロフィールのラベルとチェックマークについて 」

X(旧Twitter)青バッジ 

X(旧Twitter)青バッジ について:有料サブスクリプションサービスXプレミアムの契約が必要。

>>参考:  NHKニュース(@nhk_news)

>>参考:  X ヘルプセンター 「Xプレミアムについて」

X(旧Twitter)金バッジ

X(旧Twitter)金バッジ について:有料サブスクリプションサービス「Verified Organizations」にて申請。

>>参考:  SpaceX(@SpaceX)

「Verified Organizations」による金色の認証バッジを取得すると、アカウントのプロフィール画像の形状が四角に変わります。

X(旧Twitter)グレーバッジ

X(旧Twitter)グレーバッジ について:申請は「Verified Organizations」を経由。審査制で無料提供されます。

>>参考:  内閣官房(@Naikakukanbo)

「Verified Organizations」にて申請します。グレー色の認証バッジを取得すると、アカウントのプロフィール画像の形状が四角に変わります。

まとめ:企業公式アカウントは、X(旧 Twitter)認証バッジを取得するにはどのサービスに申請すればいいのか。

本ブログでは、X(旧Twitter)の認証バッジに関するサービスの変遷や、認証バッジの色ごとの違いについて解説しました。最後に、企業アカウントとしてどの種類の認証バッジが適しているかを整理していきます。

企業が申請できるサービスは大きく2種類

料金だけでなく、それぞれ利用できる機能や提供される特典が異なり対象になるアカウントも違うため、目的に応じたサービス選択が重要です。

自社アカウントの運用方針・状況を確認

上記の「X Premium」または「Verified Organizations」のいずれかを選択する際は、認証バッジを早急に取得したいのか、今後のアカウント運用に広告活用を取り入れる予定があるのかといった、自社アカウントの運用方針や現状を踏まえて、最適なプランを検討しましょう。

広告を積極的に活用する予定がある場合:

広告利用を視野にしている場合に、「Verified Organizations」はおすすめです。
認証バッジによる信頼性の向上に加えて、広告クレジット(月最大1,000ドル)が還元されるため、実質的な広告コストを抑えることができます。また、「関連アカウント」機能では他ブランドや部門や従業員アカウントとの連携機能もあり、ブランド管理にも有効です。

広告はまだ未定。認証バッジの取得と機能拡張を重視する場合:

「X Premium」の契約で取得できる青バッジでも十分に対応できます。
投稿の編集機能、長文・長尺動画投稿、プロフィール強化などの機能を利用でき、手軽に信頼性をアップできます。

注意:「X Premium」の「ベーシック」プランは認証バッジが取得できないのでご注意ください。

どちらのサービスでも認証バッジの取得によって、公式アカウントとしての信頼性を高め、ユーザーとの信頼関係を築く第一歩になります。自社の活用目的に合わせて、最適なプランを選択しましょう。

当ブログが、企業公式X(旧 Twitter)アカウントの運用に携わる担当者の方々のお役に立てれば幸いです。

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